仕事に迷ったときに考えたい「仕事とは何か」|強みを活かす3つの問い

「このまま、この仕事を続けていていいのだろうか」

そんな思いが、ふと頭をよぎることってないでしょうか?

  • 今すぐ辞めたいわけではない。
  • 仕事が嫌いなわけでもない。
  • 生活は成り立っているし、周囲から見れば、特に問題はないかもしれない。

それでも、自分の働く姿がぼんやりと遠く感じられる。

  • 何のために働いているのか。
  • この仕事は、誰の何につながっているのか。
  • 自分が大切にしたいものと、いまの働き方は重なっているのか。

この記事は、転職すべきかどうかを決めるためのものではありません。

仕事に迷いながらも、目をそらさず、もう一度きちんと向き合いたいと願う人とともに、「仕事とは何か」を一緒に考えるためのものにしたいと思います。

「仕事の迷い」は向き合いたい気持ちの表れ

ではここから具体的に「仕事の迷い」の世界をのぞいていきましょう。

仕事の迷い|辞めたいわけではないが現状維持も嫌だ

仕事について迷ってしまったとき、「いまの仕事が合っていないのではないか」「別の仕事を探すべきではないか」と考えがちです。

しかし、迷いのすべてが、退職や転職を求めているわけではありません。

  • もっと納得して働きたい。
  • 自分の力を、意味のあることに使いたい。
  • 目の前の業務と、自分が大切にしたいことをつなぎ直したい。

仕事への迷いは、仕事をどうでもよいものにしたくないという気持ちの表れでもあると考えられないでしょうか?

答えを急ぐ前に問いを確かめる

迷いがあると、早く答えを出したくなります。

けれど、「続けるか、辞めるか」という二択に急ぐと、本当に見つめたかったものが見えなくなることがあります。

必要なのは、すぐに正解を選ぶことではありません。まず、自分が何に迷い、何を取り戻したいと感じているのかを確かめることだと思うのです。

仕事の意味を考える|誰かの声に「応える営み」

ここまで仕事に関する迷いについてみていきましたが、ではそもそも「仕事」ってどういうことなのでしょうか?

私は社会生活の中で「誰かの呼びかけに応える営み」だと考えています。

肩書きだけでは本当の仕事は見えてこない

「お仕事は何ですか」と聞かれたとき、私たちは会社名や職種を答えることがあるかと思います。

例えば、

  • 会社員です。
  • デザイナーです。
  • 農業をしています。

けれど、肩書きが表しているのは、仕事の器や形式です。その人が何に向き合い、誰のために、どんな変化を生み出しているのかまではわかりません。

  • 不安を減らすために、わかりやすく説明する人がいる。
  • 複雑な仕組みを、使いやすく整える人がいる。
  • 失われそうな技術や風景を、次の世代へ手渡す人がいる。

同じ職種でも、応えている相手や願いは、一人ひとり違いますよね?

『仕事』は自分と世界の「あいだ」に生まれる

仕事というのは、もしかすると自分と世界の「あいだ」に生まれるものなのかもしれません。

  • お腹を空かせた人がいるから、料理をつくる。
  • 壊れた道具があるから、修理する。
  • 言葉にならない思いがあるから、耳を傾ける。
  • まだ知られていない価値があるから、必要な人へ届ける。

仕事の始まりには、人や土地、社会、目の前の状況からの呼びかけがあります。

その呼びかけを受け取り、自分の知識や経験、技術、身体を使って応える。そこに、仕事が生まれます。

職業だけのおさまらない意味を込めた「しごと」

ここからは、職業や業務だけに収まらない意味を込めて、「しごと」とひらがなで呼びたいと思います。

しごとは、自分の内側だけにあるものではありません。自分と誰か、自分と社会、自分と暮らし。その「あいだ」に生まれる営みです。

仕事に向き合うための3つの問いとは?

ではここから、「しごと」に対して向き合っていくために、3つの問いをもとに一緒に見ていきましょう。

問い1:あなたは何を放っておけないのか

「何をしたいのか」がわからないときは、「何を放っておけないのか」と問い直してみます。

  • 誰かの困りごと
  • 使いにくい仕組み
  • 正しく伝わっていない価値
  • 失われつつある文化や風景

目にしたときに心が動くものや、つい手を差し伸べたくなることのなかに、あなたのしごとの出発点があるかもしれません。

問い2:どんな方法なら応え続けられるのか

同じ呼びかけに対しても、応え方は一つではありません。

つくる。整える。育てる。調べる。伝える。教える。つなぐ。そばにいる。

得意なことだけでなく、自分が自然にできること、時間を忘れて取り組めること、無理なく続けられることを振り返ります。

大切なのは、誰かの正解をまねることではありません。自分の性質や経験に合った応え方を見つけることです。

問い3:あなた自身も支えられているか

誰かの役に立つことと、自分をすり減らすことは同じではありません。

しごとを続けるには、生活を支える対価、休息、時間、道具、協力者が必要です。

やりがいがあるから、無理をしてもよい。好きな仕事だから、安い報酬でも仕方がない。そんな状態では、よいしごとも長くは続きません。

「何に応えたいか」とともに、「何があれば応え続けられるか」を考える。それも、仕事に誠実に向き合うことの一部です。

仕事に迷ったとき転職より先に見直したいこと

では先ほどの3つの問いをもとに、これからの仕事について見直していきましょう。

変えるべきなのは「場所」とは限らない

仕事への違和感は、いまの職場を離れなければ解消できないとは限りません。

担当する役割を変える。相手との関わり方を変える。業務の目的を確かめる。仕事の外に、自分のしごとを育てる場所をつくる。

働く場所を変える前に、自分と仕事との関係を変えられる場合もあります。

一方で、心身の不調が続いているときや、安全や尊厳が損なわれているときは、向き合うことよりも、まず距離を取ることが必要です。離れることは、仕事から逃げることではありません。自分の暮らしを守るための大切な選択です。

仕事は選ぶものではなく育てていくもの?

仕事やキャリアに向き合うことは、どこかにある「天職」を探し当てることというよりは、人生に向き合うプロセスのように感じています。

  • 何を放っておけないのか。
  • どんな方法で応えたいのか。
  • どうすれば、自分自身も支えられながら続けられるのか。

その問いを何度も確かめ、自分と仕事との関係をつくり直していくことです。

誰かの要請に応えることができるか?

いまの場所で、応え方を変えられるかもしれません。これまで仕事だと思っていなかった営みのなかに、しごとの種を見つけるかもしれません。

あるいは、新しい場所へ移る決意が生まれるかもしれません。

あなたの「仕事」はなんですか?

「あなたの仕事は何ですか」という問いの奥には、もっと静かで、切実な問いがあります。

  • あなたは、何を放っておけないのか。
  • 誰の、どんな願いに応えたいのか。
  • そのために、自分の何を差し出したいのか。

しごとは、最初から明確な輪郭を持っているものではありません。

目の前からの呼びかけに耳を澄まし、自分なりの方法で応えていく。

その積み重ねのなかで、あなたのしごとは、少しずつ形になっていくのだと思います。

3分ワーク|あなたが「放っておけないこと」は何ですか?

最後に、3分だけ手を止めて、自分のしごとについて考えてみましょう。

最近、仕事をするなかで感じた「もっとこうだったらいいのに」を一つ思い出し、次の空欄を埋めてください。

私が放っておけないのは、
「________________」ということです。
なぜなら、私は「________________」を
大切にしたいからです。

立派な答えや、きれいな言葉でなくても構いません。

「説明がわかりにくいままになっている」
「困っている人が声を上げにくい」
「よいものが、必要な人に届いていない」

そんな日々の小さな違和感のなかに、あなたが向き合いたい「しごと」の種が隠れているかもしれません。

書けたら、ぜひその答えを会員サイト内で共有してください。

誰かの答えに触れることで、自分だけでは気づかなかった見方が生まれることがあります。寄せられた言葉を手がかりに、私たちも皆さんとコミュニケーションを取りながら、一緒に考え、学びを深めていきたいと思います。

会員サイトでは、答えを一人で抱え込むのではなく、対話を通して自分のしごとを見つめていく機会を用意しています。

あなたの「放っておけないこと」を、ぜひ聞かせてください。そこから一緒に、しごとの輪郭を探していきましょう。

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